所蔵資料群の解説
三井文庫で現在公開している主要な資料群の概要は以下の通りです。目録の公開状況については所蔵資料・目録をご覧ください。新規の資料公開情報はお知らせをご覧ください。
三井家記録文書
三井家記録文書(請求記号 本/別/続/追)
三井文庫の前身である三井家編纂室が、明治36年(1903)から大正6、7年(1917、8)までの間に収集した、三井文庫史料の核となったもの。17世紀中期から明治33年(1900)頃までの三井の統轄機関および各営業店の史料が中心で、三井各家や関連会社の史料も含まれる。三井家編纂室での受入時期と整理登録の年代の順に、本号・別号・続号・追号の四分類に分けられている。17世紀初頭~昭和初期、約66,000点。
三井家記録文書(請求記号 特) 昭和60年より公開
三井家編纂室時代から昭和14、5年頃までに、「大三井史」(未完)編纂のための三井文庫の調査・研究に伴い、編纂室・文庫職員らが作成したもの。史料の謄写本(中世・近世)、史料調査・聞取り調査の記録など(報告書など一部は非公開)。約2,900点。
三井家記録文書(請求記号 殊) 昭和62年より公開
主に三井家同族の書簡・辞令類・文芸関係。草創期の文書や印鑑など、大元方旧蔵とみられるものもある。近世初期~大正期、約950点。
三井各家関係資料
北三井家資料(請求記号 北) 寄贈分は平成3, 14年より公開
北三井家(惣領家)に伝来した史料。当主関係・家政関係が中心で、北三井家邸の業務日誌・当主日記・会計関係・冠婚葬祭など多様。高利時代の文書など、隣接して存在した大元方の旧蔵と思われる史料若干も含む。旧三井文庫からの引き継ぎ分と、昭和60年以降寄贈分がある。17世紀中期~昭和20年代、約4,600点。
新町三井家資料(請求記号 新・新古) 平成9, 10年より公開
新町三井家に伝来した史料。家政関係が中心で、会計・邸宅図面類・冠婚葬祭・町関係・日誌・来状など多様。隣接して存在した京両替店の史料や、高辰(8代)が熱心だった家史関係史料も若干ある。主要な記録類は「新」号に、江戸時代の新町家で作成された古文書類を「新古」に収録している。18世紀初頭~昭和初期、約3,400点。
南三井家資料(請求記号 南) 平成13年より公開
南三井家に伝来した史料。10代高陽の筆写により伝わる古文書も多数あるほかは、当主の文芸関係が中心。18世紀初期~昭和30年代、約610点。
小石川三井家資料(請求記号小石川) 平成11, 12年より公開
小石川三井家(出水三井家)に伝来した史料。7代高喜が活躍した幕末~明治20年代が多い。なお、三井家記録文書のうちにも小石川家旧蔵とみられるものがある。18世紀~大正期、約3,900点。
永坂町三井家資料(請求記号 永/鳥別) 平成15年より公開
永坂町三井家(鳥居坂三井家)に伝来した史料。学者で家史研究に熱心だった4代高蔭に関わる日記、学芸・家史・国史関係史料などがあり、地図コレクションもまとまっている。主に同族関係の古文書類を「永」号に、地図やその他図書類を「鳥別」号に収録している。16世紀末期~明治初期、約730点。
三井関係各会社刊行物
三井関係各会社刊行物(請求記号 A010~099 番台) 昭和55年より公開
旧三井文庫からの引き継ぎ資料。明治期から昭和20年代にわたる三井関係各社の社報、職員録、規則類、営業報告書など。約900点。
三井財閥本社関係資料
三井合名/三井総元方/三井本社/傘下資料(請求記号 合名/総元方/本社/傘下) 平成21年より段階的に公開
三井財閥の統轄機関であった三井合名会社、三井総元方、株式会社三井本社、傘下会社の史料。決算表、「理事会記録」、三井本社の日誌、「投資会社調査表」、報告書、議案など。大正期~昭和期、約2,500点。
三井銀行資料
三井銀行資料(請求記号 銀行)
戦前の三井銀行の史料。諸規程類、職員録、報知、各地出張員報告、決算諸表、各種帳簿類が中心。明治初期から昭和戦時期まで約800点。
三井銀行資料(請求記号 銀行調査部/銀行京都/銀行小樽) 平成元年より公開
三井住友銀行より寄託された史料。「銀行調査部」号は旧三井銀行調査部の旧蔵史料群、「銀行京都」号は同京都支店の旧蔵史料群、「銀行小樽」号は同小樽支店の旧蔵史料群である。閲覧には、寄託者の許可が必要。詳しくは、三井文庫へ問い合わせください。
三井物産会社(旧三井物産)関係資料
※ 三井物産関係資料群にいう三井物産は、1876年に創立され1947年に解散した三井物産で、現在の三井物産とは法人格が異なるものである。
三井物産会社資料(請求記号 物産) 昭和63年より段階的に公開
大半は三井物産原所蔵史料。旧三井文庫が受け入れたものと、現三井文庫発足後に三井物産清算人から寄贈されたもの。そのほかには、当主が三井物産重役に就任していた三井各家の旧蔵史料などもここに繰り入れられている。明治期から昭和期、約5,000点。
三井物産沿革史資料(請求記号 物産沿) 平成26年より公開
昭和10年(1935)に編纂に着手され昭和16年(1941)9月に稿本段階で編纂中断となった『三井物産沿革史(稿本)』とその関連資料。明治期から昭和期、約100点。
三井物産調査資料(請求記号 物産調査) 令和5年より公開
戦前期の三井物産において社内調査資料として作成され、その後三井本社、広島大学をへて三井文庫所蔵となったもの。主に明治期から昭和戦前期、総数2,000点からなり、その一部を公開している。
川村貞次郎資料(請求記号 川村) 昭和58年より公開
三井物産取締役・初代三井物産造船部長であった川村貞次郎(1870~1942)が所蔵していた書類と写真類。川村が部長を勤めた三井物産船舶部・造船部関係の史料が多い。大正期から昭和戦前期、約750点。
三井鉱山関係資料
三井鉱山本店資料(請求記号 鉱山本店) 平成26年より公開
戦前・戦時期を通じて三井財閥の中核企業の一つであり、財閥解体後も日本の代表的な炭鉱企業であり続けた三井鉱山株式会社の本店資料。平成26年(2014)に三井文庫に寄贈されたもの。総数は仮整理の段階で約3,000点を数え、資料整理ができたものから順次公開している。
三井鉱山50年史稿本/同編纂関係資料(請求記号 鉱50稿/鉱50稿本)
昭和14年(1939)から昭和19年(1944)にかけて、三井鉱山が社史刊行のために収集・編纂した史料。「鉱50稿」号は未公刊に終わった社史「三井鉱山五十年史稿」(全20巻)そのものであり、「鉱50稿本」号は社史のもとになった各事業所の「沿革史」や談話速記類などを含む史料群である。平成21年(2009)までは寄託史料であったが、現在は三井文庫所蔵。主に明治期から昭和戦前期、約850点。
三池鉱業所関係資料(請求記号 三池)
三池鉱業所の秘書課および庶務課などの書類。官営期(三池鉱山局時代)からの引き継ぎ書類を含む。平成21年(2009)までは寄託史料であったが、現在は三井文庫所蔵となっている。主に明治期から昭和戦前期、約2,200点。
三池港務所関係資料(請求記号 港務所) 平成29年より公開
三井鉱山三池港務所旧蔵資料で、2009年に三井鉱山株式会社より寄贈され、現在は三井文庫所蔵となっている。港務所内の稟議綴り、諸通達類、官庁関係書類、規則類、「港湾関係」「鉄道関係」の来状出状綴りなどがある。主に明治期から昭和戦前期、約80点。
北炭社史編纂資料(請求記号 北炭)
北海道炭礦汽船株式会社より寄託された史料。閲覧には、寄託者の許可が必要。詳しくは、三井文庫へ問い合わせください。
関正献資料(請求記号 関正献) 令和6年より公開
令和5年(2023)に関正哉氏(元松島炭鉱・三井鉱山社員)より寄贈を受けたもの。昭和2年(1927)から昭和16年(1941)年にかけての労務関係資料。全50点。
その他会社資料
台湾糖業調査資料(請求記号 台糖) 昭和63年より公開
台湾における糖業関係の調査報告書類。古書店より購入。糖業奨励に関連するものが多い。明治期から大正期、約70点。
戦前期海外経済調査資料(請求記号 海外経済) 平成20年より公開
戦時下における三井物産、三井鉱山などによる南方資源調査の報告書類。三井物産が旧蔵者より購入、三井文庫に寄贈されたもの。約60点。
井上馨関係資料
旧大蔵省文庫筆写資料(請求記号 W1・W2)
三井家編纂室・旧三井文庫が、三井と関係が深かった井上馨(1835~1915)の伝記編纂のために収集した史料群の一つ。旧大蔵省文庫の史料を三井家編纂分室で筆写したもの。明治財政関係が中心。大蔵省にあった原本が焼失しており、大変貴重なもの。約230点。国立公文書館にてデジタル画像での閲覧が可能。
井上侯爵伝記編纂第一期編成資料(請求記号 W3)
本史料群も、三井家編纂室・旧三井文庫が井上馨の伝記編纂のために収集した史料群の一つ。『井上伯伝世外侯事歴維新財政談』(大正10年刊)編纂を目的として大蔵省などから収集した史料をもとに、旧三井文庫が作成した原稿類、年表、談話筆記などを含む。幕末から明治期、約130点。
井上侯爵伝記編纂会引継書類(請求記号 W4)
本史料群も、三井家編纂室・旧三井文庫が井上馨の伝記編纂のために収集した史料群の一つ。『世外井上公伝』(昭和9年刊)編纂のため収集された筆写史料で、編纂終了後の昭和12年(1937)に旧三井文庫に移管された。井上関係者の談話類、書簡類、関係事蹟史料などを含む。幕末から昭和期、約840点。
井上侯爵家より交付書類(請求記号 井交・井書) 昭和55年、59年より公開
三井家顧問であった井上馨が所蔵していた書類の一部で、昭和2年(1927)に旧三井文庫に移管されたもの。
「井交」号は三井から井上に提出した、三井の重要問題に関する報告書類。明治期から大正初期、約500点。
「井書」号は井上馨所蔵書類のうち井上宛書簡類を独立させたもので、益田孝や有賀長文の作成した書簡が多い。明治期から大正初期、275点。
三井事業関係者資料
中井三郎兵衛家資料(請求記号 中井) 昭和61年より公開
京本店に代々つとめた中井三郎兵衛家に伝来したもの。古書店より購入。京本店の別家中の組織である「相続講」に関するものが大部分。約140点。
その他収集資料
三井高陽収集資料(高陽文庫)(請求記号 高陽) 昭和62年より公開
南三井家から寄贈をうけたもの。著名な切手収集家で交通史研究家でもあった10代・三井高陽(1900~1983)が長年にわたり収集した、交通・通信史関係の図書・史料・雑誌・パンフレット類のコレクション。追加寄贈の道中記・飛脚関係史料なども含む。約1,200点。
写本・版本・古文書類(請求記号 A100~Z)
社会経済史関係を中心とする研究参考用の図書・資料類。図書分類は三井文庫独自のもので、旧三井文庫よりの引き継ぎ部分と、現在の三井文庫発足以降の購入および受贈分からなる。
江戸期のものは江戸・京都の地誌関係が多い。三井家編纂室・旧三井文庫による写本もあり「諸問屋再興調」などの旧幕府引継書類や、「京都御役所向大概覚書」「唐蘭通商取扱」などの騰写本がある。約2,300点。
地図(請求記号 C400~990 番台)
三井文庫の参考図書として整備されていた史料群のうち、古地図や江戸図のコレクションを独立させたもの。新町三井家旧蔵史料が大半を占める。本史料群に含まれる「日本航海図(羊皮紙地図)」は平成7年6月重要文化財の指定を受けた。約3,100点。
錦絵(請求記号 M219 番台)
三井文庫の参考図書として整備されていた史料群のうち、錦絵コレクションを独立させたもの。豊春「浮絵駿河町呉服屋図」、広重「東都名所駿河町之図」、芳虎「東京駿河町三井正写之図」など駿河町の越後屋、三井組ハウスを描いたものが多い。約320点。
双六(請求記号 M751 番台)
三井文庫の参考図書として整備されていた史料群のうち、双六コレクションを独立させたもの。国輝「寿出世双六」、貞秀「出世娘栄寿古禄」などがある。約70点。
書蹟(請求記号 書)
旧三井文庫からの引き継ぎ資料。軸装された書。高利時代以来の三井同族や、文人・僧侶・神職によるものが覆い。戦前の三井家編纂室・旧三井文庫で収集した中世文書数点も数点含む。88点。
絵画(請求記号 画)
旧三井文庫からの引き継ぎ資料。「松樹院長誉宗寿居士栄昌院長空寿讃大姉画像(三井高利夫妻画像)」「三井本店之図」など三井関係の絵画資料を多数含む。約100点。
器物(請求記号 器・新器)
旧三井文庫からの引き継ぎ資料。印判・天秤・銭枡など商業用器具が多い。「器」号は三井文庫で収集したもの、「新器」号は新町家資料から編入した商業用器具類である。約1,600点。
写真(請求記号 写)
旧三井文庫からの引き継ぎ資料。三井に関する建物や人物などの写真が多い。約2,700点。
万博・海洋博関係資料(請求記号 万博)
戦後の三井グループが共同で出展した博覧会関係史料。昭和45年(1970)の日本万国博覧会(大阪万博)などの史料がある。
雑絵巻
旧三井文庫からの引き継ぎ資料。目黒行人坂大火を描いた絵巻などが含まれる。